データアーカイブ用語集
データ・アーカイブじたいが日本では耳慣れない言葉であるため、この領域における言葉使いはまだまだ一定していません。ここでは、基礎的な用語法を解説することで、この領域に関する理解を深めて頂くことを目的とします。
データ・アーカイブ
統計調査・社会調査の調査個票データ(個々の調査票の記入内容、マイクロデータと呼ばれる)を収集保管し、その散逸を防ぐとともに、学術目的での二次的な利用のために提供する機関のことです。日本ではSSJデータ・アーカイブが有名です。
データベース
情報処理学で使われる用語法です。情報どうしの繋がりを管理する技術のことです。今日、データベース技術は在庫管理、顧客管理、注文処理など企業活動の中核を担うものとして不可欠になっており、データベース技術者はどの分野でも必要とされています。このアーカイブも、データベース技術を応用して運営されています。
SSJデータ・アーカイブ (SSJDA)
東京大学社会科学研究所附属日本社会研究情報センターが運営しているアーカイブです。「データ・アーカイブ」の名前を明示的に冠しているのはここだけです。「リンク集」のページにリンクがあります。
個票
各調査で使用された記入済み調査票のことです。プライバシー保護のため厳重に保管され、一般に部外者に開示されることはありません(十分に時間が経過したものは例外)。したがって、各データ・アーカイブで公開されるのは、たかだか次の「素データ」までです。
素データ
ソフトウェア読み込みなどの処理をされていない、生のままのデータファイルのことをいいます。当データ・アーカイブでも、「公開済データ・ファイル」にある8つの調査に関しては素データを公開することができます。
二次分析への招待
わが国の、とりわけ社会学分野においては、これまでデータの公開利用は盛んではありませんでした。しかし、SORDやSSJをはじめとするデータ・アーカイブの充実により、状況は変わってくると考えられます。二次分析には、次のような意義があると考えられます。
他の研究者の分析を経ることにより、本来の調査者も自らの調査を違う角度から見直すことができる。
無用な重複調査を減らすことができ、調査公害といわれる事態を防ぐことができる。
追試によってデータの誤りを訂正し、データの完成度をより高めることができる。
参考文献
佐藤博樹編 2000『社会調査の公開データ: 二次分析への招待』東京大学出版会
アーカイブ学の現在
現在、アーカイブズ学の分野は注目を浴び急速に進展しています。SORDの視点からそれらにアプローチするページです。適宜、リンク等を追加していきます
SORDとしての管理学の構築
これまでにSORD関係者が執筆したアーカイブズ学関連論文
関連するサイトへのリンク集
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